焼き鳥屋を開業したいと思った場合に、どんな資格が必要なのかが気になりませんか。焼き鳥屋を開業するためには、次の資格が基本的な資格として必ず必要ですので紹介します。
焼き鳥屋を開業するために必要な基本資格とは
食品衛生責任者の取得
飲食店を開業するためには、1店舗ごとに食品衛生責任者の資格を取得することが必須です。食品衛生責任者とは、食品を提供する際に、食品の衛生管理に関する責任を持つ資格のことです。
各都道府県が実施している講習会を1日受講するだけで取得できますので、事前に取得しておくといいでしょう。
飲食店営業許可の取得
また、飲食店を開業する際には、保健所に営業許可を得る必要があります。保健所に事前相談をして飲食店営業許可の申請をすることが大切です。申請書類に焼き鳥屋の店舗の図面を書いて届け出、保健所担当者が実際の店舗内で検査を行うことで営業許可がおります。
申請して取得まで2~3週間掛かるため、開業までに許可を得られるように準備することが大切です。
火気使用に関する設備確認
焼き鳥屋を開業する際には、開業前に「火を使用する設備等の設置届出書」を提出する必要もあります。炭火焼きやバーナー、焼き鳥に使う肉の下ごしらえをする際に使うガスコンロなどの設備について、管轄の消防署や消防局、消防本部に提出が必要です。
また、1店舗あたりの収容人数が30人を超える中規模〜大規模な店舗では、火気使用に関する防火管理者を店舗内に設ける必要があります。収容人数が30人を超える店舗が複数ある場合は、各店舗に防火管理者を設置するようにしてください。消防署などが実施している講習会を受けると資格が得られます。
防火管理者の役割としては、店舗の防火管理に係る消防計画の作成や防火管理上必要な業務の計画的な遂行、防火対象物の防火上の管理、予防、消防活動、自衛消防訓練の実施などを行います。
営業スタイルによって異なる必要資格とは?
次に焼き鳥屋の営業スタイルによって必要となる資格についても紹介します。どんなスタイルの焼き鳥屋を開業するのかを決めたら、必要な資格についても知っておくことが大切です。
キッチンカーで営業する場合の資格と許可
キッチンカーで焼き鳥屋を行う場合は、基本的な「食品衛生責任者」の資格と「飲食店営業許可」が必要です。キッチンカーで調理を行いますので、営業可能な衛生状態かどうかを車両や場所について検査されます。水回りや厨房設備などが食品衛生の基準を満たすように整備する必要があります。
テイクアウト専門の場合の注意点
テイクアウト専門の焼き鳥屋を行う場合も、「食品衛生責任者」の資格と「飲食店営業許可」が必要となります。テイクアウト専門の店でも、調理をする際の厨房設備などもしっかり検査されますので、整えておいてください。
深夜営業や酒類提供の届出
また、深夜0時以降も営業し、かつ主にお酒を提供するお店を経営する場合には、「深夜酒類提供飲食店営業の届出」もしなければなりません。所轄の警察署への届け出が必要となります。
取得しておくと役立つ!おすすめの関連資格
焼き鳥屋を開業する際に、取得しておくと役立つ資格についても参考にしてください。調理師免許や防火管理者の資格、食鳥処理衛生管理者などの資格がありますので、持っておくこともおすすめです。
調理師免許で信頼性アップ
必ず必要ではありませんが、調理師免許があることで、焼き鳥屋としての信頼性がアップします。調理師免許を店内に飾っておくことなどで、調理のプロが行っている焼き鳥屋という印象を与えることになりおすすめです。
また、調理師免許を持っていることで、食品衛生責任者の講習が免除されます。
防火管理者の資格
防火管理者の資格も既に持っておくことで、講習会をあらためて受けずに済むためおすすめです。防火管理者の資格には有効期限がありませんが、収容人員が300人以上の特定防火対象物の甲種防火管理者の場合には講習終了日から5年以内に再講習を受ける必要があります。
自家処理を行うなら「食鳥処理衛生管理者」の資格も視野に
また、焼き鳥の自家処理を行って営業するならば、「食鳥処理衛生管理者」の資格もおすすめです。「食鳥処理衛生管理者」は、鶏をさばくのに必要な免許です。既定の衛生基準をクリアし「食鳥処理衛生管理者」の資格を誰か一人が持っていることで、営業可能となります。
まとめ
焼き鳥屋を開業する際に必要な資格について紹介しました。焼き鳥屋を開業するには、様々なスタイルがありますが、基本的に「食品衛生責任者」の資格と「飲食店営業許可」が必要です。
設備的なものはそれぞれの営業スタイルで異なりますが、保健所の営業許可が得られるように厨房設備などを整えておくことが大切です。
また、焼き鳥屋を開業する際に持っておくといい資格などもありますので、事前に取得しておくこともおすすめします。