かえしの基本や使い方
「かえし」は、万能調味料と言われ、そばつゆの素になる調味料です。そばつゆ以外にも煮物や汁ものなど様々な料理に使えて便利です。
「かえし」には種類があり「本かえし」「生かえし」「半生かえし」があり、醤油・砂糖・本みりんの3つで作られていますが、調理方法が異なり、それぞれに特徴と役割が異なります。
一般的な「かえし」は「本かえし」で、加熱した醤油に砂糖と本みりんを加えて作られ、醤油を加熱するため角がとれてまろやかな口当たりが特徴です。
「生かえし」は水で煮溶かした砂糖に醤油と本みりんを加えて作り、醤油は加熱しないため、醤油の味や香りが強く感じられるのが特徴です。
そして、その中間的なかえしが「半生かえし」です。少量の醤油を加熱し、砂糖を煮溶かした後に残りの醤油と本みりんを加えます。醤油の味や香りが感じられつつ、まろやかさもあります。
基本の調味料である「かえし」の役割や使い方、作り方、保存方法について知っておくことがおすすめです。
かえしの役割とは
「かえし」は江戸時代に醤油を長期保存することを目的に作られたとも言われています。
醤油は長く置くと酸化し、色が黒ずんで嫌な臭いが付きます。砂糖、みりんを入れることで酸化を防ぎやすくなり、また 醤油の臭みをなくしてまろやかな旨みが感じられるようになります。
「かえし」を使うことで、長く使え、まろやかな旨みを感じられるのが特徴です。
かえしの使い方
かえしは、出汁で割って万能調味料として使えます。料理によってかえしと出汁の割る比率を変えることで様々な料理に使えて便利です。
また、業務用調味料を作っている麵素株式会社の「麺素金ラベル」の場合には、かえしに出汁を加えた万能だしの素と既になっているため、料理に合わせて水で薄めるだけで様々な料理の味付けに使えます。
かえしの基本的な作り方と保存方法と保存期間
かえしの基本的な作り方としては、醤油5:砂糖1:本みりん1の割合が基本です。本かえしの作り方は次のようになります。
作り方
1.なべに醤油を入れて加熱します。沸騰させないように気をつけながら温めます。
2.醤油が80℃くらいまで温まったら砂糖を加えて混ぜながら溶かします。
3.砂糖が溶けたら本みりんを加えてよく混ぜます。加熱を続けて85℃くらいになったら火からおろして冷まします。
時間が経つことで、より角が取れたまろやかなかえしができます。
保存方法としては、冷蔵庫に入れておけば作ってから2週間から1ヵ月は保存できて便利です。
少し寝かすことで味がなじみまろやかになって美味しくなります。
かえしを使う効果とは
かえしを使う効果についても具体的に紹介します。次のような効果が料理に期待できておすすめです。
味にコクと深みがでる
かえしを使うことで、味にコクと深みが出ます。角が取れ、醤油の味とコクがしっかりあるのがかえしの特徴です。しっかりした味を付けたい深みのある味を付けたい時に返しを活用するといいでしょう。
一貫した味付けができる
かえしがあることで、それを薄めるだけで一貫した味付けができる効果があります。いつも味がきまらない、一貫した味にならないなどの場合は、かえしがあると万能です。和食料理の基本となる味付けが一貫してできます。
料理の香りが引き立つ
かえしは風味を加えるのにも効果的です。醤油のコクと香りが強いため料理が引き立ちます。
いろいろな料理に使える
かえしを作っておくことで、和食の味の基本となりますので、ざるそばはもちろん、味を決めるのが難しい茶碗蒸しや天つゆ、おひたし、煮物、吸い物と様々な料理に使えて重宝します。
料理の時短や効率化
かえしがあると「料理の味が決まらない」や「いろいろ調味料を入れないといけない」などと考えなくてすみ、料理の時短や効率化が図れます。和食の味の基本ができていますので、これを薄めるだけでいつも安定した味が作れておすすめです。
かえしを使ったメニュー
かえしを使ったメニューについても紹介します。様々な和食に使うことが可能です。麺素株式会社のかえし「麺素金ラベル」は水で薄めるだけで使える便利なかえしです。それを使ったメニューを紹介します。
煮物や煮魚
煮物や煮魚の場合には、2人分を作る場合に「麺素金ラベル」大さじ2(30ml)を水1カップ(180ml)で薄めて使います。かえしを水で薄めて柔らかくなるまで煮含めたら出来上がりです。
照り焼き
照り焼きの場合には、濃い目の味付けにする必要がありますので、「麺素金ラベル」大さじ
1(15ml)を水で少し薄め、それに一度漬け込んでから焼き、裏側を焼く際に再度漬け込んで焼き、焦げやすいので焦げないように焼いたら完成です。
炊き込みご飯
3人前ほどの炊き込みご飯の場合、ご飯と炊き込みの具材を用意して、「麺素金ラベル」大さじ2に水を加えて一緒に炊きます。出来上がったら混ぜ合わせたら出来上がりです。
和風ハンバーグのたれ
ハンバーグを焼き、「麺素金ラベル」大さじ3を同量程度の水で薄めて和風のたれにします。たれには片栗粉でとろみをつけるのもおすすめです。
和風パスタ
パスタを茹で、具材とともにバターで炒め、「麺素金ラベル」大さじ1と水を少し加えて炒めます。醤油の少し香ばしい香りが立ったところで火からおろして完成です。黒こしょうを効かせたり、ニンニクを一緒に炒めたりするのもおすすめです。
親子丼
1人分の場合、鶏肉80g程度と玉ねぎなどの具材を「麺素金ラベル」大さじ1程度と水60ccほどで煮ます。煮えたところで、溶き卵を回しいれて蓋を通して火を通したら出来上がりです。
代表的なメニューのかえしと出汁の割合
その他にもかえしはいろいろな料理に使える万能調味料を言えるでしょう。
代表的なメニューにはどれくらいの割合でかえしを使用するといいのでしょうか。
料理 | かえしと出汁の比率 |
割り下、冷奴 | かえし1:出汁1 |
ざるそば | かえし1:出汁3 |
天つゆ | かえし1:出汁4 |
おでん | かえし1:出汁5 |
お浸し | かえし1:出汁6 |
かけそば、お吸い物、煮物 | かえし1:出汁9 |
すき焼きの割り下 | かえし1:出汁1 |
焼き鳥 | かえし1:出汁1(みりんを加えて甘めに) |
親子丼・かつ丼 | かえし1:出汁3 |
炒め物 | かえし1:出汁6 |
まとめ
かえしは、万能調味料のため使い方を知っておくと便利です。かえしがあることで和食を中心とした様々な料理に使えておすすめです。味が決まらない、毎回安定しないということもなくなるでしょう。ただ、かえしを作るのに手間が掛かるという場合には、業務用のものをストックしておいて活用するのもおすすめの方法です。レシピの幅も広がっていいでしょう。